ファーストソング
4
小説を集中して読んでいると、扉が開く音が聞こえる。
もう少しで面会時間ギリギリだけど、誰だろう?
そう思いながら振り向くと、予想だにしていない人物がそこにいた。
「佐久間夏輝…?」
静かに扉を開けることが出来たのか!
そう感心しているなか、彼の態度に目を見張る。
いつも元気な彼がかなり落ち込んでいる。
そんなに『サヨナラ』が歌えないの?
そう思って励ましの言葉をかけようとした。
「…あのさ、あの曲は「…千冬ちゃん。」…え?」
私の言葉を遮るように話しかけてくる。
「俺さ、本当に馬鹿でごめん。」
「え?どういうこと?」
「…千冬ちゃんの病気、難しい病気なんだよね?」
なんで知って…。
私はコイツに何も伝えていなかったのに。
「…聞いちゃったんだ。」
そう言う彼はずっと俯いたままだった。
もう少しで面会時間ギリギリだけど、誰だろう?
そう思いながら振り向くと、予想だにしていない人物がそこにいた。
「佐久間夏輝…?」
静かに扉を開けることが出来たのか!
そう感心しているなか、彼の態度に目を見張る。
いつも元気な彼がかなり落ち込んでいる。
そんなに『サヨナラ』が歌えないの?
そう思って励ましの言葉をかけようとした。
「…あのさ、あの曲は「…千冬ちゃん。」…え?」
私の言葉を遮るように話しかけてくる。
「俺さ、本当に馬鹿でごめん。」
「え?どういうこと?」
「…千冬ちゃんの病気、難しい病気なんだよね?」
なんで知って…。
私はコイツに何も伝えていなかったのに。
「…聞いちゃったんだ。」
そう言う彼はずっと俯いたままだった。