ファーストソング

知らないって言葉じゃ言い訳にならないくらいにな。
よく無知は罪とかいうけど、本当にソレだな。

ちょっと考えたら分かることなのに…。


「だってさ。そんなん誰でもミスすることくらいあるっしょ。」
「何?急に哲学?」
「聞きなさいよ。俺の哲学!」
「意味わかってんの?」
「わかんねぇ。」
「馬鹿じゃん。」
「俺、馬鹿だもん。」


そういう慎太郎はキラキラしていた。


「馬鹿だからさ、失敗すんだよ。こーみえて。」
「どう見えてると思ってんだよ。」
「そりゃパーフェクト人間だろ!?」
「そうかぁ~?俺のが立派なパーフェクト人間だろ!?」


慎太郎がいつものノリで話すせいで俺もいつものノリがでてきた。
知らず知らずのうちに慎太郎に励まされたってことだよな?

本当いいやつだな。


「はは、そうかもな。だからいいじゃん。お前は反省したし、結構しょげたし、もう反省の時間は十分だろ。これからは挽回の時間な。」


挽回の時間…?
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