ファーストソング
2
「あ、あのさ!俺の昨日自己紹介しただろ?『フユ』も自己紹介してよ!」
「…自己紹介?」
「そ!ほら、いつまでも『フユ』って呼んじゃまずいっしょ!ね?」
そういう彼に一理あると思い、昨日の自己紹介を思い出す。
「長瀬千冬。佐久間夏輝と同い年の17歳。誕生日は12月24日の山羊座。好きな食べ物はゼリー。嫌いな食べ物は脂っこい物。夢は…特にない。」
確かこんな感じだったな。
小学生の自己紹介みたい。
「おぉ!冬生まれだから千冬?」
「多分ね。」
「俺と一緒じゃん!」
「そうかもね。」
あまりの食いつきように思わず笑ってしまう。
この人は本当に、テンションが高いな。
「あ!だからか!!だから『フユ』って名前にしたの!?」
「あ…、うん。そんな感じ。適当に名前からとったみたいな?」
「おぉ!!じゃあ俺だったら『ナツ』になるのか!!」
「それ、パクリって言われない?」
「言われてもいいっしょ!だって俺も名前からとったんだし。」
そう言いながら、笑う彼。
屁理屈だとか色々思う事はあるけど、あまりにもキラキラしている彼に少し眩しさを感じる。
私と彼とじゃ、生きてる世界が違うんだ。
未来の為に夢を語る彼と、わずかな時間に怯える私じゃ何もかも違うんだ。
「…自己紹介?」
「そ!ほら、いつまでも『フユ』って呼んじゃまずいっしょ!ね?」
そういう彼に一理あると思い、昨日の自己紹介を思い出す。
「長瀬千冬。佐久間夏輝と同い年の17歳。誕生日は12月24日の山羊座。好きな食べ物はゼリー。嫌いな食べ物は脂っこい物。夢は…特にない。」
確かこんな感じだったな。
小学生の自己紹介みたい。
「おぉ!冬生まれだから千冬?」
「多分ね。」
「俺と一緒じゃん!」
「そうかもね。」
あまりの食いつきように思わず笑ってしまう。
この人は本当に、テンションが高いな。
「あ!だからか!!だから『フユ』って名前にしたの!?」
「あ…、うん。そんな感じ。適当に名前からとったみたいな?」
「おぉ!!じゃあ俺だったら『ナツ』になるのか!!」
「それ、パクリって言われない?」
「言われてもいいっしょ!だって俺も名前からとったんだし。」
そう言いながら、笑う彼。
屁理屈だとか色々思う事はあるけど、あまりにもキラキラしている彼に少し眩しさを感じる。
私と彼とじゃ、生きてる世界が違うんだ。
未来の為に夢を語る彼と、わずかな時間に怯える私じゃ何もかも違うんだ。