キラキラ星
夜、久しぶりにミツルに電話した。

「よう、ミツル!お互い合格して良かったな。」

「よう。光。元気そうで安心したよ。」

「ミツルは実家から通うのか?」

「いいや、学生寮に住むと思うわ」

「そうなんだぁ… 合気道は?」

「合気道は土日の朝稽古だけかなぁ」

「そうだよなぁ。」

「光は合気道はどうするんだ?」

「俺も土日の朝稽古だけになると思う…」

「そうか、大学になったら土日も難しいかもしれないよな」

「うん。だから大学に入ってからはっきりと決めようと思ってるんだわ」

「バイトは?モデル続けるのか?」

「受験前にモデルはやめたんだ」

「そうだったんだ。じゃあバイトはどうすんの?」

「う〜ん、まだ決めてないけど…あ、そうだ、ミツルには話しておくけどさ、俺大学にはモデルだったのがバレないようにダサい恰好で通うから」

「え?サークルとかは?」

「入らないつもり」

「まぁ、光がイケメンの元モデルだってバレたら女の子が群がるもんなぁ…羨ましいぜ」

「イヤさ、彼女が…」

「彼女!!オイ、彼女って誰?俺の知ってる子?」

「うん…、遠藤 美香」

「え!あの? 美香ちゃん?」

「うん。ちょうどミツルが引っ越した頃から付き合い始めたんだわ〜」

「美香ちゃんは?進学したのか?」

「イヤ、進学はしないでモデルでやってく事になったんだ」

「へえ〜、びっくりした〜。
でもさ〜お似合いの2人だな。そう言えば2人からもらった目覚まし時計毎日使ってるぞ。」

「使ってくれてるんだな。ありがとう」


ミツルは高校の卒業式までの間に大学近くの学生寮へ引っ越しする予定らしい。

俺も手伝う約束をして電話を切った。
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