君とはただの幼なじみだった。
「私、今でも智也のことが好き。」

美桜は目を見て真剣に言った。

智也は正直怖かった。

別れてから話せなくなるのがつらいことを知っているから。

「俺も好きだったんだ。美桜のことが。」

「え?」

「夏帆と別れてから、ずっと好きだった。」

智也は幼なじみの関係が1番いいんだ、と自分に言い聞かせて気持ちを伝えなかった。

「だから、今日電車で美桜と会った時はほんとに嬉しかったよ。」

智也は正直に気持ちを話した。

「ごめん、俺嘘ついてたことがあるんだ。」

智也は言った。

「俺には気になってる人がいる。
美桜じゃないよ。別の人。今付き合おうか真剣に考えてる人がいるんだ。」

智也は真面目な顔で美桜の目を見ながら言った。

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