逃げるなんて許さない
パーティーで見かけただけ。きっと彼女は俺に気付いてなどいない。それでも、俺は運命の人だと思ったんだ。
「諦められるわけないだろ」
紫帆がどこにいても見つけ出す。そして、俺の隣から離れられないようにしてやる。そんな思いを抱えながら、人探しを専門にしている探偵事務所に彼女を探すように依頼した。仕事があるから毎日探すことができないからな。
「お金は倍支払いますので、何年かかっても構いません。必ず紫帆を見つけてください」
俺の目はギラついていたと思う。調査を引き受けてくれた探偵は、ビクつきながら「わ、わかりました」と言っていた。
探偵が色々調べてくれて、いつ頃引っ越したなど報告をしてくれるが、探偵一人に任せてはいられない。俺の婚約者なんだから、俺が迎えに行かないといけないだろ。だから、仕事が休みの時は見つけることができた紫帆のSNSをチェックするようにしていた。
彼女は写真を撮る時、ずいぶん慎重にするようだ。撮りたいものだけを写し、自分がどこにいるのかわからないようにしている。おまけに文章も余計なことを投稿しないので、SNSから居所はなかなか掴めなかった。
しかし、紫帆がいなくなって一年ほど経った頃、SNSを見ていると彼女の知り合いの投稿した写真に彼女が写っていた。その写真には、窓の外の景色などが見え、調べると東京から遠く離れた県にあるマンションだとわかった。なるほど、紫帆はそこに住んでいるのか。
「諦められるわけないだろ」
紫帆がどこにいても見つけ出す。そして、俺の隣から離れられないようにしてやる。そんな思いを抱えながら、人探しを専門にしている探偵事務所に彼女を探すように依頼した。仕事があるから毎日探すことができないからな。
「お金は倍支払いますので、何年かかっても構いません。必ず紫帆を見つけてください」
俺の目はギラついていたと思う。調査を引き受けてくれた探偵は、ビクつきながら「わ、わかりました」と言っていた。
探偵が色々調べてくれて、いつ頃引っ越したなど報告をしてくれるが、探偵一人に任せてはいられない。俺の婚約者なんだから、俺が迎えに行かないといけないだろ。だから、仕事が休みの時は見つけることができた紫帆のSNSをチェックするようにしていた。
彼女は写真を撮る時、ずいぶん慎重にするようだ。撮りたいものだけを写し、自分がどこにいるのかわからないようにしている。おまけに文章も余計なことを投稿しないので、SNSから居所はなかなか掴めなかった。
しかし、紫帆がいなくなって一年ほど経った頃、SNSを見ていると彼女の知り合いの投稿した写真に彼女が写っていた。その写真には、窓の外の景色などが見え、調べると東京から遠く離れた県にあるマンションだとわかった。なるほど、紫帆はそこに住んでいるのか。