【完】月島くんは日高さんのことがお好き。
「いや、まだ告白するのも烏滸がましいと思ってる」
「まだそこかよ。2人で勉強会したんだろ?それだけじゃ告白する理由になんねぇの?」
「うーん」
「まさか仲良くなって満足してるわけじゃないよな」
「そんなわけじゃ、ないけどさ」
なぁんか。今じゃないような、そんな気がするのだ。
付き合って恋人になれたらって思うけれど、告白するにはまだすずちゃんを知っていないような気がしてならない。
友達になれたその時はただただ舞い上がって後は告白するだけだ、そう思っていた。けれど、お昼休みに一緒にご飯を食べたり勉強会を重ねているうちに“何か足りない”思うようになったのだ。
「そもそも日高さんが彼氏作る気が無かったら終わりだけどな」
「本当にそれはそう。僕次の日から不登校になる」
「それはやめとけ。日高さんが責任感じるから」
「ってか桔平。さっきから日高日高って。僕よりすずちゃんの名前呼ばないでよ」
確かに桔平の言う通り、告白するには十分過ぎるほど一緒に過ごしたんだけどなぁ。本命童貞である弊害がここで来ている。こんな時って、どうしたらいいんだろうか。