【完】月島くんは日高さんのことがお好き。
僕は卒業まであと1年はあるけれど、既に思う存分高校生を充実させて楽しんでいる。でも、飽き足らずにまだまだこれからも楽しんで行きたいと思う。それは、これからも楽しくて色褪せることのない思い出をすずちゃんとなら作れるという自信があるからだ。
大人になっても、おじいちゃんおばあちゃんになっても、忘れることのない思い出て溢れた日々をみんなにも送ってほしい。
「一生に一度の高校生活だから、みんなに思い切り楽しんで欲しい。あぁ高校3年間
楽しかったな、ってそう思わせるような事がしたいんだ」
そうなるには先生になることが1番早いかなって、そう告げるとすずちゃんは「すっごく良いと思う!」と声を張り上げた。
「きっと律くんなら出来るよ!私が律くんに救ってもらったみたいに、絶対に誰かを救えると思う」
「ありがとう」
僕は「でもね、」と続ける。
「そう思えるようになったのはすずちゃんのお陰だよ」
「私、何もしていないのに?」
「すずちゃん、僕に助けてくれてありがとうって言ってくれたことあったでしょ。
こんな僕でも人を助けられるんだって、嬉しくなったんだ」
「だから、僕の方こそありがとう」と、そうすずちゃんに告げる。