【完】月島くんは日高さんのことがお好き。
「付き合ってから好きになることだってあるよ、だからっ」
「えっ君のことを何で僕が好きになるの?」
僕の一言一句にどんどん女の雲行きは怪しくなっていく。
「それはっ・・・私って可愛いし!キスだってそれ以上のことだって自信があるもんっ!」
そして色々暴き始めた彼女は「じゃあ身体の関係だけでもいいからっ!ねっ?」とついに開き直った。
確かにシャツのボタンは上3つ空いているし、スカートの丈なんてもう少しで下着が見えてしまいそうなラインだ。どこぞかの友人の家で見たDVDに出ている人とそう変わらない。
(でも全く色気すら感じないし。僕は清純な優等生のすずちゃんがタイプだし)
だんだんと、この混沌とした状況に僕は疲れてくる。お願いだから告白も誘惑もそう言うコトも他の男とやってくれ。
全く実りのない時間の使い方をしている気がしてならなかった。
せっかくすずちゃんを校門で見送ってから1日を終わろうと思っていたのに、名前も知らないクラスメイトのせいで台無しだ。
「僕、好きな人いるから。君とは付き合えないよ」
「嘘・・・だ、誰?私より可愛い?私よりおっぱい大きい?月島くんを満足させられるくらいの人なの?」
僕はため息をつく。どうして人の良し悪しをおっぱいの大きさで決めようとするのだろうか。
(・・・・)
本当、想像するからやめて欲しい。