【完】月島くんは日高さんのことがお好き。

ごほん。気を確かにと咳払いをする。


「そっちの方は知らないケド、君より可愛いし性格良いし目に入れても痛くない子だから」
「私だって・・・っ!私の方が絶対尽くせる女の子になれるよ・・・!」
「そもそも、僕のことあまり知らないのにさ。よく告白出来るよね?」


「君が僕の何を知っているの?」と、そう言うと彼女は少し怯えるように身体を震わせた。尽くせる尽くせるって言うけれど、誰もそんなこと頼んでいない。

それに僕、尽くされるよりも尽くしたいタイプだし。


「僕の頭の中はね、常に好きな人で埋め尽くされるの。君に入る隙間なんてあるわけないじゃん」


脳内の99.9%を日高すずで構成されており、残りの0.01%が人間の3大欲求。

すずちゃんが引いてしまったらいけないから、表には出さないように頑張っているのだ。培ってきた鋼の理性と常識は伊達じゃない。

どこからか「ヤンデレかよ」と声が聞こえてくるが、決して病んではいない。

365日、これが通常運転だ。

最低で酷いことを言っている自覚はある。でも、それが僕なのだ。

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