Tear Flowes〜絶望の向こう岸〜
二人で話し合って決めたのは、クラスペディアという黄色い球状の花とネリネというピンク色の花だ。二人が決める様子を、店主は微笑ましく眺めていた。
「これ、お願いします」
エヴァンがレジに持って行き、フィオナが財布を出す前に素早くお会計を済ませてしまう。そしてフィオナが何か言う前に、「行こう」と手を取り花屋を出た。
「……ありがとう」
フィオナがそう言うと、エヴァンにまた頭を撫でられる。何故か緊張していたフィオナの心が、少しだけ解れた。
シオンのお墓は、丘の上に建てられている。遠くまで見渡せるこの場所で、愛する人と永遠の眠りについているのだ。
「……シオンさん、お久しぶりです。お墓参りに来れず、申し訳ありませんでした」
買った花を飾った後、フィオナは墓石に向かって話しかける。墓石には、シオン・アカツキ、そしてヴァイオレット・スタンフォードと二人の名前が彫られていた。それをしっかりと目にした刹那、フィオナの視界がぼやけていく。
「これ、お願いします」
エヴァンがレジに持って行き、フィオナが財布を出す前に素早くお会計を済ませてしまう。そしてフィオナが何か言う前に、「行こう」と手を取り花屋を出た。
「……ありがとう」
フィオナがそう言うと、エヴァンにまた頭を撫でられる。何故か緊張していたフィオナの心が、少しだけ解れた。
シオンのお墓は、丘の上に建てられている。遠くまで見渡せるこの場所で、愛する人と永遠の眠りについているのだ。
「……シオンさん、お久しぶりです。お墓参りに来れず、申し訳ありませんでした」
買った花を飾った後、フィオナは墓石に向かって話しかける。墓石には、シオン・アカツキ、そしてヴァイオレット・スタンフォードと二人の名前が彫られていた。それをしっかりと目にした刹那、フィオナの視界がぼやけていく。