無自覚な恋人。〜俺しか見ないで、センパイ〜
マネージャー就任
翌日。私は登校してきたリナちゃんを見るなり、ぎゅっと抱きついた。
「リナちゃん……!」
「うわっ、どうしたの?」
「昨日ね、お母さんとお父さんに言ってみたの、マネージャーになりたいって」
昨日の夜、和泉くんにも許可をもらったから、両親に話をした。
マネージャーをしてみたいという気持ちと、学業との両立を頑張るから認めて欲しいというお願いを。
「そしたらね……いいって、言ってくれた……!」
ふたりとも、なんだかとっても心配していたけど……それでも、『楽しい高校生活を送りなさい』って言って、認めてくれたんだ。
「ほんと!?」
「うん!」
リナちゃんは私以上に、嬉しそうにしながら微笑んでくれた。
「……でも、和泉は?」
「和泉くんも、いいよって言ってくれたよっ」
「あら、意外ね……」
なぜかとても驚いているリナちゃんに、首をかしげる。
意外……?