無自覚な恋人。〜俺しか見ないで、センパイ〜
こっちを見て、嬉しそうに微笑んでくれた。
「あ、静香ちゃん」
「こんにちは」
「ふふっ、こんにちは」
ぺこりと頭を下げ、先輩に駆け寄る。
「ちょっと、呼んだのあたしなんですけど〜?あからさまに嬉しそうな顔しちゃって……」
「そりゃあね、嬉しいよ。どうしたの?」
「静香、マネージャーになってくれるそうです」
リナちゃんが先に言ってくれて、私はピンと背筋を伸ばした。
「え、えっと、よろしければ、マネージャーにしてください……!」
なんだか改まってしまって、変な言葉遣いになる。
佐倉先輩は、私の言葉に驚いた表情をしていた。
「ほんと?」
「は、はい」
「嬉しいな。実は俺からも頼もうと思ってたんだ。もちろん、静香ちゃんなら大歓迎だよ」
よかったっ……。
佐倉先輩の言葉に、ほっと胸を撫で下ろした。