無自覚な恋人。〜俺しか見ないで、センパイ〜
幸せ
翌朝。
いつもより早く登校してしまい、少し早く花壇の花に水やりを始める。
和泉くんと、毎朝の待ち合わせ……浮かれすぎて、早く来てしまった。
「今日もみんな、とっても綺麗……」
綺麗に咲き誇っている花を見ているだけで、頬が緩んでしまう。
私もこんなふうに美しくなりたいな……と、身の程知らずなことを思った。
こんなふうに綺麗でいることができたら……もっと堂々と、和泉くんの隣に立てる気がする。
今の私では和泉くんに不釣り合いだから、もっと努力しなきゃっ……。
今までは美容のことには無頓着だったけど、これからは勉強しないといけない。
でも、和泉くんの恋人であり続けるための努力なら……いくらでもできる気がした。