無自覚な恋人。〜俺しか見ないで、センパイ〜
『そんなこと言われたら、今すぐ会いたくなります』
心臓が、さっき以上に大きく跳ねた。
「私も……」
声を聞けるだけで嬉しいのに……声を聞いたら、会いたいって欲張りな気持ちが溢れてくる。
明日は土曜日で、明後日は日曜日で会えないから……ますます和泉くんが恋しくなった。
『……今から行ってもいいですか?』
「え? そ、そんな悪いです……! こんな夜遅くに……!」
『……確かに、さすがにこの時間は迷惑ですよね。俺も先輩と付き合えて、浮かれすぎてるみたいです』
和泉くんが……浮かれてる?
『じゃあ、ビデオ通話しませんか?』
「ビデオ通話?」