俺様御曹司は無垢な彼女を愛し尽くしたい
ここ数日、奈々は倉瀬の行動や仕事のやり方、同僚に対する態度をこっそりと伺っていた。初めがあんな最低な印象だったので先行きが不安だったのだ。
庶務業務はある意味で何でも屋なので、できれば波風立てずにまわりと上手くやっていくのが理想だ。そうじゃないと業務が円滑に回らなくなるしギスギスしてしまう。だから奈々は倉瀬ともいがみ合わずにどうにか仲良く接したいと思っていた。
倉瀬の仕事ぶりは端から見ても丁寧だった。まわりからの信頼も早々に得ているようだ。他人の意見に流されることなく自分の意思をしっかりと持って発言している姿を奈々は何度も見ている。かと思えば、人の話に耳を傾けるといった協調性もあるようだ。
思ったより悪い人ではないのかもしれない。
奈々は渡された書類を処理しながら、ぼんやりとそう結論付けた。
「でも態度はあまりよくないかなぁ?」
「ん?何?」
「ううん、なんでもない」
朋子は首を傾げ、奈々は思わずつぶやいてしまった自分に小さく苦笑いした。
庶務業務はある意味で何でも屋なので、できれば波風立てずにまわりと上手くやっていくのが理想だ。そうじゃないと業務が円滑に回らなくなるしギスギスしてしまう。だから奈々は倉瀬ともいがみ合わずにどうにか仲良く接したいと思っていた。
倉瀬の仕事ぶりは端から見ても丁寧だった。まわりからの信頼も早々に得ているようだ。他人の意見に流されることなく自分の意思をしっかりと持って発言している姿を奈々は何度も見ている。かと思えば、人の話に耳を傾けるといった協調性もあるようだ。
思ったより悪い人ではないのかもしれない。
奈々は渡された書類を処理しながら、ぼんやりとそう結論付けた。
「でも態度はあまりよくないかなぁ?」
「ん?何?」
「ううん、なんでもない」
朋子は首を傾げ、奈々は思わずつぶやいてしまった自分に小さく苦笑いした。