妊娠前提マリアージュ~強面の海運王の身ごもり妻、赤ちゃんの誕生日が二人の離婚予定日～

私は匡貴さんの口から出た正史さんの名前に驚く。

「お二人は仲たがいしていたんじゃ…」

「…そうだ・・・でも、俺は美晴と結婚して、正史は義理の兄になった・・・いつまでも…仲たがいしていては…いい大人だし…過去をいつまでも引きずるのは…」

「匡貴…さん」

「…美晴…俺は色々と考えた…俺は子供が生まれても…お前と夫婦で居たい。お前は強引に自分のカラダを奪い、妊娠させた俺を恨んでいるかもしれないが…俺はお前を愛している…」

私は彼のベット脇の椅子に腰を下ろして、ひと呼吸した。

「…私も貴方を愛しています…そりゃ最初は色々と思うコトがありました…でも今は…この子が産まれても貴方と離婚したくない・・・そのキモチだけはハッキリとしています…匡貴さん」


「美晴…」