妊娠前提マリアージュ~強面の海運王の身ごもり妻、赤ちゃんの誕生日が二人の離婚予定日~
三月下旬・・・

退院して安静を保ち、悪阻も収まり、無事に妊娠四ヵ月目に入った。

一日作業場から出て来ないお父さんが珍しく事務室に来た。

「美晴…お前に話がある…」

その場に居たお母さんとお姉ちゃんが驚いた。
「まさか…貴方…美晴に…」

「美晴はまだ大学生よ・・・お父さん」
二人は何か知っている様子。
何も知らない私は首を傾げるしかない。

「それに彼は…」

お姉ちゃんは語尾を濁し、気難しい表情になった。
「ともかく来るんだ。美晴」

「はい…」

「嫌なら、ハッキリ言いなさいよ…美晴」

「え、あ・・・うん」



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