妊娠前提マリアージュ~強面の海運王の身ごもり妻、赤ちゃんの誕生日が二人の離婚予定日~
「瑠知はできるの?」

「まぁね…」
「えっ!?何処でその相手の男性とお近づきになったの?」
高校卒業して、専門学校に進学してから、瑠知は私よりも先に恋人を見つけ、交際、初体験も済ませていた。
「『ベルモンドホテル・横浜』の会員制バー『プラチナ』よ…」

山下公園近くにある老舗ホテルか…

「会員制バーだから…会員にならないと入れないでしょ?」

「そうよ…入会金は高かったけど…店の雰囲気はいいし、夜景もキレイよ」

瑠知は自慢げに『プラチナ』会員カードを見せてくれた。

「女性は年収関係ないけど…男性は九百万以上の年収がないと会員にはなれないのよ…だから…バーに出入りする男性はステータスの高い男性ばかりよ…」

「へぇー…」

私は会員カードをジッと見つめる。

「相手の男性は遊び慣れた男ばかりよ…」

「瑠知…もしかして…その一夜限りの男性って…一人じゃないの?」

「…一人じゃないわよ…」

「瑠知…恋人でもない人とその…」

「…美晴は真面目ね…」





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