性に適う君と僕






「じゃーね、春音。明日1限、寝坊すんなよぉ」

「う“んんん努力する」

「来ないフラグ立てんのやめてよ」

「がんばるがんばるー。じゃ、ばいばい」




講義をすべて終えて、一緒に帰路について、ナナの住むアパートの前で手を振り別れた。


私が一人暮らしをするアパートはここからさらに5分歩かなければならないので、振っていた手を下ろしてまた歩きだす。



ポケットから取り出したスマホで時刻を確認すると、16時半を回ったところだった。



んーん、眠いな今日も。


講義って、どうせ試験前に過去問が回ってきたり教科書の内容を上手いこと抜き出してレポートにするだけで単位がもらえたりするし、毎回出席取らなくたっていいのにな。

ていうか今日のご飯何にしようかな。今日月9があるから早めにお風呂に入らないとな。

あーあ、まじで一人暮らし、自由だけど超めんどくさいな。



とかとか、私が帰り道に考えることなんていつもそんなもん。


めちゃくちゃしょうもないけど、変わり映えしない毎日は、べつにきらいじゃない。

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