切恋はひとつ屋根の下
〜再会〜


「ちょっと朝陽(あさひ)!引越しの荷物多すぎ。私の何倍あるの?」

「そういう七瀬(ななせ)こそ!これ絶対化粧道具だろ?」


私、神崎七瀬(かんざきななせ)はこの度1年付き合っている九条朝陽(くじょうあさひ)と同棲を始めることとなった。

2LDKの少し広めなアパート。
築年数も浅く、家賃は少し予算オーバーだけど2人の稼ぎならなんとかなるくらい。
なんといっても決め手は...


「この綺麗さでペット可能はもったいないよな〜」

「何言ってんの。私は好きな人と犬を飼うことが夢だったの!」


そう、私はだいの犬好き。
好きな人と犬を飼うことが人生の目標と言っても過言ではない。
だから今回同棲する家も、必ず譲れない条件はペット可能な家だった。

「今週末までには部屋を片付けて、土日でペットショップに行くからね!」

「わかってるよ。俺は七瀬がいるだけで満足だけどな。」


1年付き合っている今でも、正直朝陽にはドキドキさせてられてばかりいる。
朝陽は馬鹿正直な性格で思った事はすぐ言う。
それで起きた喧嘩は数知れず。
しかし、その分嬉しかったこともたくさんある。


私はそんな朝陽を愛している。




< 2 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop