最強総長に、甘く激しく溺愛されて。 - RED KINGDOM -
急いでお風呂場に向うと、タオルを手に戻った。
「体、ちょっとだけ起こせる……?」
うっすらと開いた瞳。
「……大げさだな」
「だって血が出てるんだよっ?」
「ちょっと切れただけだ。すぐに止まる」
それより、と怜悧くんが私の手を掴んだ。
「水、持ってきてくんない」
「っ、うん、待っててね……!」
キッチンに、ダンボールに入ったペットボトルが積まれてたはず。
1本持ってくると、差し出した。
「自分で飲める?」
「お前が飲ませてくれるんなら、それでもいーな」
「し、真剣に聞いてるんだけど」
からかっただけらしい。
小さく笑うと、反対の手でボトルを掴んだ。
元気そうに見えるけど……さっき触れたとき、体が熱かった。
お風呂上がりの私が熱いって感じるくらいだから、そうとう熱い。