最強総長に、甘く激しく溺愛されて。 - RED KINGDOM -
「すごい熱があるんじゃないの? とりあえず……ベッド行こ……?」
「……、」
「え……大丈夫? もしかして返事もできないくらい、しんどいとか? きゅ、救急車とか、呼んだほうがいいのかな……っ?」
「いやいい」
「でも……」
「むしろ今ので健康を実感した」
床に手をついて、ゆっくりと立ち上がる怜悧くん。
「あ、あの無理しないでね、肩を貸そうか?」
「……お前、さあ、ほんとに……。警戒心って言葉知ってんの……」
「それくらいわかるよ。知らない人にはついて行かないし、行きすぎた親切もしないけど、れい──京町くんは知らない人じゃないから、」
「ああ……そう」
深いため息は、体調の悪さから出たものか、呆れからなのか、わからなかった。