最強総長に、甘く激しく溺愛されて。 - RED KINGDOM -
目をつぶっても、眠くならないどころか、心配で心臓がばくばくしていても立ってもいられなくなった。
KINGの部屋と繋がっている扉に、こっそり近づく。
ぴたりと耳をつけてみたところで、当然なにも聞こえない。
私が行ったら、迷惑……?
でも眠ってるなら気づかれないかも。
様子を見るだけなら、いいよね……。
なるだけ音を立てないように。泥棒よりも慎重に。
取っ手に両手を添えて、ぬき足、さし足、しのび足。
暗い部屋に目を凝らして、ベットまでたどり着く。
かすかに聞こえる吐息は少し苦しそうだけど、さっきよりも落ち着いている感じ。
だいじょうぶ、なのかな……?
よかった。
無事なことを確認して、すぐに踵を返そうとした。
「……来るなって言ったろ」
「っ!」
心臓が止まるかと思った。