最強総長に、甘く激しく溺愛されて。 - RED KINGDOM -
そんなこと言ったって!



「本当に知らないんです。私、今日、帝区に越してきた身なので……!」

「ハハ、てめー、もっとマシな嘘つけよ」

「カワイー顔に傷つけたくねえなら、さったと吐いたほうが身のためだぜ?」



本当なのに、信じてもらえない……。

こういう場合どうしたらいいんだろう。



「まあまあ。吐かないなら吐かないで、もっと楽しいことに利用するのも手じゃないですか?」



後ろのほうからそんな声がかったかと思えば。


「……ああ、そうだな。お前ら、この女連れていけ」


周りにいた人たちがじりじりと詰め寄ってきて、逃げ場がなくなってしまう。



「怯えた顔、そそるね。心配しないで。俺ら、やさしーよ?」




――治安の悪い街だとは聞いてた。

でも、ここは学校の近くだし大丈夫だろうって思ってた。



……ちょっと、いやかなり。

甘く見てたかも。
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