最強総長に、甘く激しく溺愛されて。 - RED KINGDOM -
「あの~、ここ、なんで真っ暗なんですか?」


思い切って聞いてみる。



「さあ、なんでだろ。改めて聞かれると、オレもわからない。初めからこうだったから」
「初めから?」

「たぶん、先代の趣味なんじゃない」

「センダイの趣味……」



気になる。

この真っ暗な空間の中身がどうしても気になる。
どうなってるのなにがあるの……知りたすぎる。



「そっち側って、いったいなにがあるんですか?」

「特別なものは何もないよ。幕暗で覆われてるのも廊下だけだし」


「じゃあ、ええと……。こんなところで、なにしてるんですか……?」

「ちょっとした退屈しのぎ。……でもオレたちがなにをしてようが、お嬢さんには関係のないこと」



オレ“たち”。
その表現にもしかして、と思った矢先のことだった。



「さあ、もういいでしょ」


相手が一歩、こちらに近づく気配がした。



「KINGがいないときでよかったね。早く自分の教室に戻りな」

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