最強総長に、甘く激しく溺愛されて。 - RED KINGDOM -
怜悧くんのことをよく知ってるような口ぶりだったし、話せるときに話しておきたい……。


“怜悧くんは絶対無理”って言ってた理由もちゃんと知りたいよ。



そっと扉を開けて、中に一歩入った。
瞬間。



「誰?」

すかさず低い声が飛んできて、びくり。

黒土くんの声だってわかるまで、数秒かかった。



「わ、私です……っ、転校してきた本田月」


どきどきしながら、一歩ずつ声のするほうに近づく。


「なーんだ、るなこか」


柔らかくなった声にほっと胸を撫な で下ろした。



「なあんでまた来たの? あ、わかった。教室で友達できなかったんでしょー」


シャ……とベッドのカーテンが開く。

相変わらず整った、だけどどこか陰のある顔。同時にのぞくのは、白くて綺麗な肉体美……。



「っ、服着てよ、もう乾いてるでしょ」

「んー……寝起きだから着るのだるい」

「今までずっと寝てたの? よく眠れた?」

「おかげさまでね~。起きたらちょうどるなこが来て、いい目覚めだったし。……そうだ。気分が良いからちょっと遊ぼうよ」



ベッドに手を置いて、ここに座れば?と誘ってくる。
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