最強総長に、甘く激しく溺愛されて。 - RED KINGDOM -
経緯をいちいち聞いてくれるほど優しくない女の子たちは
ドン!と私の肩を押して壁側に追いやった。



「今度出しゃばったマネしたら、うちらより怖い子にシメられるからね~。自分の行動、もう一回見直しな?」


鋭い睨みを利かせて、ぞろぞろと去って行く女の子たち。

その後ろ姿を、呆然と見つめるしかなかった。




「ほら、ね。怖え~でしょ?」

「っ!?」


とぼとぼ階段を上っていると、黒土くんがぬっと突然現れるからびっくりする。



「見てた、の」

「あれ以上ひどくなるようだったら、さすがに出て行くつもりだった。けど、さっきの状況じゃあ、おれがでしゃばったらまずい感じしたしねえ」


もしかして、心配してあとを追ってきてくれてたのかな。



「QUEENの空席が続いてる今、特に蹴落とし合いがひどい」

「、え」

「QUEENの座を狙って、友達同士で醜い争いみたいなのが最近絶えないし……。別に知ったことじゃないけど、ほっとくと大事になりかねないから、“おれたち”も慎重になってる」
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