最強総長に、甘く激しく溺愛されて。 - RED KINGDOM -
「まだ原因がわかってないんだ。安心するのは早い」
「原因……」
「あの部屋は長いこと使われてなかった。漏電が起きたと考えても不思議じゃない……が」
そう言って黙り込んだまま、ソファに長い脚を投げ出した怜悧くん。
「それより、冷え切る前に早く入れ」
無関心な目を向けたまま、お風呂に入れと。
表情からは、優しさなんて微み 塵じんも感じられないのに。
相手の感情をどう解釈していいかわからず、じっと見つめる。
怜悧くんてやっぱり、REDの、幹部なんだよね……?
「あの、」
「まだなんかあるのか」
「ええと……京町くんはREDの、いわゆる──うっ、っくしゅん!!」
また不意打ちで出てきちゃうくしゃみ。
いよいよ呪われてるのかも。
ため息をついた怜悧くんがゆっくり立ち上がる。
「だから早くシャワー浴びろって言ったんだ。渋るなら俺が無理やり連れて行く」
そう言うと、私の肩を静かに抱いた。