クールなあなたの愛なんて信じない…愛のない結婚は遠慮します!
パート2
梓は、世田谷にある実家の玄関から勢いよく中に入った。
「ただいまあ~。」
奥の部屋から、賑やかにお出迎えの一行が飛び出してくる。
「お帰りなさ~い!」
「お帰り~。」
ぞろぞろ、5、6人はいるだろうか。
一番後ろに、娘の美晴と梓の母の良子が立っていた。
「今日も沢山預かってるのね、母さん。」
「土曜日だからね。パートさん達に急な仕事が入って無理頼んだから…
この子達もここが良いって言ってくれてるし。」
一応『株式会社グッド・クリーン』の社長である良子は、もと保育士だ。
急に仕事を依頼しても、こうやって子供達を預かれるシステムがあるのも
パートの母親達からグッド・クリーンの人気が高い理由だろう。
子供達に囲まれて良子もご機嫌だ。
今日は、自宅で従業員の子供達のお守をしながら、梓の娘も預かってくれていた。