君がいなくなった世界で
君は優しいのか優しくないのかわからない人だったけど、私は君に何度も救われてたよ。君はこんな私とも話してくれて、それが嬉しかった。君と同じ班になれて、たくさん話せて、本当に楽しかったんだよ。

できれば、君が得意だったラテアートを見て飲んでみたかったなぁ。先生が君が上手なこと、教えてくれたんだよ。写真で見た時、本当に綺麗で直接見たいと思ったんだ。

君と次に会えるのは、成人式の時だって信じて疑わなかったの。君に振袖姿を見せて、「どう?美人になってる?」なんておどけながら言ってみたかった。きっと君は、「馬子にも衣装ってやつやな」って笑うだろうけど、きっと私も楽しくて笑っていたと思う。でも、それは叶わない。もう私の想像の中でしか訪れない未来だ。

君ともっと話したかった。もっと笑いたかった。楽しかった高校時代を思い出して、あの頃に戻れたらなんて思ってしまう。君の生きていた世界に戻りたい。君にもう一度だけでもいいから逢いたいよ……!
< 5 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop