青の世界
「というわけで来た次第です」
「姫様とお茶を?」
「はい。
あとこれ侍女の方へ差し入れです
昼間ほとんどご挨拶出来ませんでしたから。
お茶も、急に思い立っただけですので
断っていただいて結構」
こんな時間に男が姫様の部屋に入るのもどうかと思うし。
でもお茶は飲みたい。
「お待ちください」
部屋の前で待つこと数分
「お淹れになるそうです」
「お茶を?」
「はい。いただいた差し入れを一緒にいただきたいと仰られています」
「…わたし1人が来たことは伝えてますか?」
「もちろん」
「同席していただきたい」
「かしこまりました」
ならいいか
今後も姫様の周りの人間とは
仲良くしておいた方がいいだろう
「お名前を伺っても?」
後をついて歩く
「ユーリと言います。ハルカ様」
「わたしに様は不要です」