図書館司書に溺愛を捧ぐ
***
紗夜ちゃんを図書館で見つけて驚いた。
昔の紗夜ちゃんは前髪が長くていつも誰かが視界に入らないようにしていた。一人で窓際の席に座り姿勢よく本を読む姿が印象的。
初めはなんとなく暗い子だな、と遠目に見ていた。
でもある日、本棚の影に隠れるように咽び泣いていた姿を見かけ驚いた。
人目につかないようにひっそりと隠れるように泣く姿に俺は目が釘付けになった。
声をかけずにはいられなかった。
声をかけ、外に連れ出すが中学生の俺にはなんで言ってあげればいいかなんてわからなかった。頭を撫でてあげることしかできなくてもどかしかったことを覚えている。
俺は学校だけは何とか行っていたがいわゆる反抗期というやつで家にも帰りたくないし、塾にも行きたくない、そんな毎日で図書館に入り浸っていた。
だからそのあとから見かけるたびに声をかけるようになった。
名前を教えてもらったのは何回目だったんだろう。
俺をお兄ちゃんと呼んでくれたのもすぐではなかった。
紗夜ちゃんは人見知りなんだろう。
顔見知りになって、徐々に打ち解けてきてくれるようになると普通に話してくれるようになった。人より時間がかかるがその分打ち解けるとよく話をする子だと分かった。ただ、返答を考える時間が長くきっとこう言ったらどう思われるかなと物事をよく考えてから話す子なんだと思った。
俺は時間を持て余していたこともあるが、紗夜ちゃんの物事の捉え方が面白くよく話を聞いていた。それに俺の話もよく聞いてくれ、笑ってくれた。
歳は違うがなんとなく波長が合ったという表現が近いだろう。
紗夜ちゃんが友達のことで悩んでると分かった。確かにポンポンと返答が返ってくる訳ではないが紗夜ちゃんなりに考えてると思うのは同級生だと伝わらないのかもしれない。
辛いながらも毎日学校に行き、頑張っている姿に俺も前向きにさせられた。
ここで2人で話すことがお互いの息抜きになっていたのもあとになって気が付いた。
紗夜ちゃんを図書館で見つけて驚いた。
昔の紗夜ちゃんは前髪が長くていつも誰かが視界に入らないようにしていた。一人で窓際の席に座り姿勢よく本を読む姿が印象的。
初めはなんとなく暗い子だな、と遠目に見ていた。
でもある日、本棚の影に隠れるように咽び泣いていた姿を見かけ驚いた。
人目につかないようにひっそりと隠れるように泣く姿に俺は目が釘付けになった。
声をかけずにはいられなかった。
声をかけ、外に連れ出すが中学生の俺にはなんで言ってあげればいいかなんてわからなかった。頭を撫でてあげることしかできなくてもどかしかったことを覚えている。
俺は学校だけは何とか行っていたがいわゆる反抗期というやつで家にも帰りたくないし、塾にも行きたくない、そんな毎日で図書館に入り浸っていた。
だからそのあとから見かけるたびに声をかけるようになった。
名前を教えてもらったのは何回目だったんだろう。
俺をお兄ちゃんと呼んでくれたのもすぐではなかった。
紗夜ちゃんは人見知りなんだろう。
顔見知りになって、徐々に打ち解けてきてくれるようになると普通に話してくれるようになった。人より時間がかかるがその分打ち解けるとよく話をする子だと分かった。ただ、返答を考える時間が長くきっとこう言ったらどう思われるかなと物事をよく考えてから話す子なんだと思った。
俺は時間を持て余していたこともあるが、紗夜ちゃんの物事の捉え方が面白くよく話を聞いていた。それに俺の話もよく聞いてくれ、笑ってくれた。
歳は違うがなんとなく波長が合ったという表現が近いだろう。
紗夜ちゃんが友達のことで悩んでると分かった。確かにポンポンと返答が返ってくる訳ではないが紗夜ちゃんなりに考えてると思うのは同級生だと伝わらないのかもしれない。
辛いながらも毎日学校に行き、頑張っている姿に俺も前向きにさせられた。
ここで2人で話すことがお互いの息抜きになっていたのもあとになって気が付いた。