図書館司書に溺愛を捧ぐ
カナダは9月入学のため、中学卒業後英会話スクールに通ったりして準備に勤しんだ。
もちろんその間も図書館には通っていた。
とうとう日本を離れる前日、紗夜ちゃんに図書館にはしばらくいけないと伝えることができた。
紗夜ちゃんが俺に気を許してくれたこともあり、俺が離れてしまうことを言い出せずにいた。
でも何も言わずにいくわけには行かない。
意を決め紗夜ちゃんに話した。
紗夜ちゃんは案の定泣き始めてしまった。
デッキに連れ出し、泣き止ませようとするがなかなか泣き止んでくれない。
俺だって妹のように可愛いと思っていた紗夜ちゃんを置いていくのは心配だ。お兄ちゃん、と頼ってくれる紗夜ちゃんを泣かせるのは辛い。
紗夜ちゃんには何度も「ごめんな」と伝えた。
最後に紗夜ちゃんの好きなサイダーの飴を渡した。
「紗夜ちゃん、辛いことがあったらこれを食べるとお腹がスッキリするからな。何かあった時に食べるんだよ」
「うん……」
「またいつか会えるからな」
泣きながら頷く紗夜ちゃんの頭を撫で、俺は分かれた。
俺にとっても淡くて、苦い、何だか切ない別れだった。
もちろんその間も図書館には通っていた。
とうとう日本を離れる前日、紗夜ちゃんに図書館にはしばらくいけないと伝えることができた。
紗夜ちゃんが俺に気を許してくれたこともあり、俺が離れてしまうことを言い出せずにいた。
でも何も言わずにいくわけには行かない。
意を決め紗夜ちゃんに話した。
紗夜ちゃんは案の定泣き始めてしまった。
デッキに連れ出し、泣き止ませようとするがなかなか泣き止んでくれない。
俺だって妹のように可愛いと思っていた紗夜ちゃんを置いていくのは心配だ。お兄ちゃん、と頼ってくれる紗夜ちゃんを泣かせるのは辛い。
紗夜ちゃんには何度も「ごめんな」と伝えた。
最後に紗夜ちゃんの好きなサイダーの飴を渡した。
「紗夜ちゃん、辛いことがあったらこれを食べるとお腹がスッキリするからな。何かあった時に食べるんだよ」
「うん……」
「またいつか会えるからな」
泣きながら頷く紗夜ちゃんの頭を撫で、俺は分かれた。
俺にとっても淡くて、苦い、何だか切ない別れだった。