図書館司書に溺愛を捧ぐ
「水谷さん、今日は何の本をお探しですか?私リファレンスしますよ」

そういい今日もめげずに基紀さんのところに行く莉奈ちゃん。

「いや、今日は適当に見たいからリファレンスはいいよ。ありがとう」

笑顔でそう言われると引き下がるしかない莉奈ちゃんはその場を離れようとするが、ふと基紀さんの肩に掴まり、爪先立ちで耳元で何かを話しかけていた。

何してるんだろう。私は気が気ではないがカウンターで列をなしている利用者さんの対応に追われてしまう。

気がつくと2人ともいなくなっていた。

嘘……

周りを見回すがどこにも見えない。

私は唖然としてしまうが、それでも利用者さんがまた来れば対応せざるを得ない。それが私の仕事だから、仕事を放棄するわけにはいかない。

気になるが仕事は仕事、割り切らざるを得ない。
私はそのままカウンターに立ち1日を終えた。
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