図書館司書に溺愛を捧ぐ
家に帰ると、今日のことが気になって仕方ない。
あの後莉奈ちゃんも見えなかった。
基紀さんもいなくなっていた。

莉奈ちゃんの可愛らしい爪先立ちで基紀さんの耳元に話しかける姿が目から離れない。

ふわっとした緩めのパーマをまとめたヘアスタイルに可愛らしい服装、ナチュラルだけど綺麗に整えられたネイル。ぱっちりとした二重にぷるんとした唇。
誰が見ても可愛いと思う莉奈ちゃんの容姿に私はどれだけ憧れるかはかりしれない。年齢は2つしか変わらないのにどうしてこんなに容姿が違うのか。
神様の不平等さを嘆きそうになる。

そんな莉奈ちゃんに声をかけられて嬉しくない人はいないだろう。

もし莉奈ちゃんと基紀さんが付き合うことになったら、と急に不安になった。

私は笑って2人を見れるかな。
ううん、見れないかもしれない。
基紀さんが莉奈ちゃんに笑いかける姿を想像しただけで胸が苦しくなる。
頭を撫でてる姿を想像すると涙がこぼれそうになった。

私のものではないけれど、私の知ってる基紀さんじゃなくなっちゃうと思うと不安で眠れなかった。
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