図書館司書に溺愛を捧ぐ
助手席の窓を開け、運転席から顔を出すように助手席の方へ身を乗り出し、笑顔で声をかけてきた。

「さやちゃん！久しぶり。早く乗って」

私は頷くと助手席のドアを開けて乗り込もうとしたら先に荷物を受け取ってくれて後部座席に置いてくれた。
私が乗り込むとシートベルトをするように言われるがなかなかうまく嵌まらない。見かねて基紀さんは手を伸ばし私のシートベルトをはめてくれた。

「とりあえず駅前だから車出すね」

そういうとハザードランプを消して滑らかに車が走り出した。

「紗夜ちゃん、よかったらお茶かご飯に行かない？」

「大丈夫ですけど基紀さんは仕事中なんじゃないんですか？」

「後で話すけど今日休みなんだ。それで今図書館の帰りで紗夜ちゃんを見かけたって感じ。だから大丈夫」

「お腹大丈夫ならご飯に行こう」

「はい」

「何系がいい？」

「パン系以外なら大丈夫です」

「ならたまにはお寿司とかどう？」

「行きます！」

車はウインカーを出し、方向を変えた。
しばらく他愛もない話をしていると車が駐車場に着いた。

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