図書館司書に溺愛を捧ぐ
そこで私はホッとしたのか涙が頬を伝ってきて膝から崩れ落ちそうになった。

「おっと」

咄嗟に私を抱き止めてくれベンチに座らせてくれた。

「ごめん…ごめんなさい」

「いいんだよ」

頭を撫でられ、余計に涙が出てきた。
あの時も基紀さんのこの手に助けられたんだと思うと喉の奥がギュッと締め付けられ苦しくなった。

「ごめん、ごめんね」

「謝らなくていい。紗夜ちゃんに謝る理由はないよ」

私の背中をさすり宥めてくれる。
ベンチでピッタリくっつくように座っていたがそのうち私を正面から抱きしめてきた。

「もう大丈夫だよ。俺は紗夜ちゃんの味方だから守ってあげるよ」

抱きしめられ、背中をさすってくれる。
その言葉にますます涙が止まらなくなり、基紀さんの背中にしがみついた。
何度も「大丈夫、大丈夫」と言う声が聞こえてきて私はやっと肩の力が抜けてきた。

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