【完】好きだからそばにいるんだよ
放課後。掃除が終わって、教室で2人きりになった日和と白矢。






ドアの近くには日和を心配する美華たちの姿があった。







「大丈夫かな?」







紬が聞くと美華は『大丈夫だよ』と答えた。







緊張するな。白矢くんとこんなに面向かって話すことなかったし。真剣な話なら尚更緊張してくる。








「最初に確認させてくれ。中原は俺のこと、嫌いになった訳じゃないんだろ?」








「う、うん....」







嫌いになることはなかった。白矢くんは優しくて、私のどんな話でも聞いてくれていたし。








「.....良かった。俺、嫌われたのかとずっと思っていた」








「私、白矢くんのこと嫌いにはならないよ。ただ、何で白矢くんは私に告白したのか気になって...。今更こんなこと思うのって遅いよね」









「いや、ちゃんと言わなかった俺が悪いんだ。だから今から話すよ。俺が中原に何で告白したか」









それは白矢と日和がまだ高校1年生の時。








まだ入学してから2ヶ月しか経っていなかった。







その頃白矢はある悩みを抱えていた。








白矢は昔から女子に人気があり、高校でも当然モテていた。







けど白矢はそれが何よりも苦痛だった。








理由は白矢に寄っている女子は皆、外見だけを高く評価しているからだ。








顔がカッコイイ、イケメンの彼氏を持ちたい。内面より、外見ばかり。








そんな考えを持つ女子たちに嫌気がさしていた。
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