【完】好きだからそばにいるんだよ
話す時も呼吸が辛そうで...。それでもおばぁちゃんら必ず『大丈夫』と言った。我慢していたんだ。皆に心配かけたくないから。





一番そばにいて、おばぁちゃんの体調にも敏感になっていたはずなのに、私の一瞬の気の緩みがおばぁちゃんを更に苦しめたんだ。






その責任は父も母も同じだと言ったが、日和は自分の責任だと言い続けた。





「私のせいでおばぁちゃんは沢山苦しんだ。私がもっと、しっかりしていればこんな事にはならなかった...!」







目に溜まった涙は日和の頬をつたう。何度も拭った目は徐々に赤く腫れ始めた。







日和の気持ちが痛いほど伝わった白矢は日和の前にしゃがんで、指で日和の涙を拭う。







「日和はしっかりしてる。それはおばあさんにちゃんと伝わっているから、今は祈ろう。おばあさんの無事を」








木乃実も隣に来て、日和の手を握って励ました。







「私も祈る。日和のおばぁちゃんとはまた話したいから。だから一緒に祈ろう?」







「うん、ありがとう。白矢くん、木乃実ちゃん」
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