【完】好きだからそばにいるんだよ
その時だった。手術をしていた医師たちの様子が変わった。




周りには警報音が鳴り響く。その警報音は祖母の心肺停止を知らせるものだった。





おばぁちゃん...!





心臓マッサージ、電気ショックを行ったが、一向に脈は戻らない。





「おばぁちゃん!お願い。戻ってきて...!」





祖母との距離が離れていく。日和は胸が苦しくなって呼吸が荒くなった。





「はーはー...。おばぁ...はっはっ!ケホケホ」





過呼吸が起こり、日和はその場に膝をついてしまった。





「日和!大丈夫か!?ゆっくり深呼吸をして」





苦しい。上手く息ができない。






白矢が背中をさすったおかげで日和の過呼吸は収まっていった。





「大丈夫だ。おばあさんはきっと助かる。俺の方に身体を寄せて」





白矢の服の袖を掴んでゆっくり呼吸をして自分を落ち着かせる。





安心する。白矢くんがいなかったら私はまだ苦しんでいたかもしれない。





おばぁちゃん、私は平気だよ。だからおばぁちゃんも頑張って!
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