【完】好きだからそばにいるんだよ
「わっ!な、何?!」







「いらっしゃいませ中原さん」







広瀬が日和を歓迎する。奥を見てみると、クラッカーを持った桐斗、木乃実、将流の3人がいた。







「皆...!」








手芸部に何で皆が?それに、部室が飾り付けられている。これって一体。








「びっくりしたか?日和、今日は手芸部の部室を貸し切って、お前の送別会だ!」









送別会!?









「何まだ驚いてんのよ?さっさと座りなさいよね主役は日和なんだから」









「今日も司会はお任せあれ!中原先輩」









皆、私のために。嬉しい。








「さぁさぁ座って下さいな。これから楽しいパーティの始まりですぞ!」









日和が席に着くと、桐斗は料理が積まれたトレーを運んできた。








「日和、今日はいっぱい食べろよ?飲み物も沢山あるからな」









「うん。皆、ありがとう」









ここにいる人たちとの最後の食事か。ここにいる時間はとても短かったな。








クラスの皆ともようやく仲良くなれたところだったのに残念。








桐斗くんとは10年ぶりに再会してからずっと、私を支えてくれた。








告白された時は驚いたけどらそれでも今は大切な友だちの1人。










木乃実ちゃんとは、最初はあまり話さなくてずっと冷たい態度をとられていた。









木乃実ちゃんが作る衣装は本当に素敵なもので、私自身も引き込まれるドレスだったな。







桐斗くんとケンカした時はどうしていいか分からなかっけど、私なりに2人のことを知って、仲直りをさせることができた。










でもそれは、私のおばぁちゃんが力を貸してくれたおかげなんだよね。





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