【完】好きだからそばにいるんだよ
アルバムを次々とめくっていった。最後のページを開くと、そこにはメッセージが書かれていた。









「木乃実ちゃん、これって」









「クラスの皆からだよ。書いてほしいって頼んだら皆喜んで書いてくれたんだ。あとは私たちから日和へのメッセージ」










木乃実ちゃん。クラスの皆とは全然話さなかったのに、私のために頼んでくれたんだ。










日和はメッセージを読み進めていく。短い間だったが、皆日和とは仲良くなれてよかったと書かれていた。










嬉しくて思わず涙が出た日和。どれだけ自分が皆に愛されているか。この時間は無駄ではなかった。









「私、こんなに皆に良くしてもらってとても幸せだよ。ありがとう皆」










離れるのは寂しいと思っていた。けどそれは、この温かい皆からのメッセージのおかげでなくなった。








木乃実は日和の肩に手を置く。









「また会えるよ」








「うん...!」








私、この町に来てよかった。大切な人ができて、こんなに沢山の幸せを貰えて。










また会えるその日まで私はこの笑顔を絶やさない。









次に再会した時は最高の笑顔で皆に会いたいから。
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