【完】好きだからそばにいるんだよ
ガラガラガラ




「おう」




ドアを開けるとそこには桐斗が。






実は日和は事前に、桐斗に祖母の家に来るようにメールを送っていた。






「矢島さーん。お迎えだよ」





「誰が?...桐斗!?どうしてここに....」





目を見開いて驚く木乃実。顔を合わせた桐斗も少し気まづそうだ。





「よう」






普段は騒がしくなることのない祖母の家の玄関。この日は珍しく話し声が聞こえたため、祖母は気になって玄関に顔を出す。






「あらあら小柳さんとこの桐斗くんじゃないの。大きくなったわね」






桐斗と日和の祖母も久しぶりに再開。同じ町に住んでいるが、会うことはほとんどない。






「日和のおばあちゃん。お久しぶりです。木乃実を迎えに来ました。帰るぞ木乃実」






「で、でも...」







まだ気まづい木乃実は桐斗と帰るのを拒んだ。その様子を見て、日和は木乃実の手を握った。






「大丈夫だよ。おばあちゃんから貰った勇気を信じて」




「うん」
< 50 / 135 >

この作品をシェア

pagetop