【完】好きだからそばにいるんだよ
聞かせたくない
学校中から今か今かと文化祭が始まるのを待つ声が響きわたる。








日和もその1人。制服の上から祖母と共に作ったぴよ吉さんのポンチョを羽織って、フードを被った。







えへへ。似合うかな?みかっちたちは可愛いって言ってくれたし。....白矢くんからは返信こなかったな。







矢島さんの気持ちがわかった気がする。








えーい!こういう時はぴよ吉パンのカスタード味を食べて気分上げよう。








カバンからぴよ吉パンを取り出して、ハムスターのように食べ始めた日和。








もぐもぐもぐもぐもぐ..... もぐもぐもぐもぐもぐ...





「おお!!」





もぐ?





なんだか男子たちが騒がしいな。どうしたんだろ?







振り返ってみると、そこにはドレスを着た木乃実の姿が。男子たちはそれに釘付けになっていた。





矢島さんやっぱり綺麗だな。パンプスに、アクセも付けて。








それに、髪も巻いてアップにしている。これは男子たちが騒ぐわけだ。








女子の私でも見惚れるもん。






「矢島さん。俺と一緒に学祭回らない?」






「抜けがけだ!矢島さん。こんな奴より俺とどうですか?」






必死にアプローチする男子だったが、木乃実は気にもしないで桐斗のほうに駆け寄った。
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