【完】好きだからそばにいるんだよ
「中原行くよ」






「え!?は、白矢くんちょっと...!」






少しでも長い時間を過ごしたい白矢は、その合図と同時に、日和の手を引いて教室を出ていった。







「桐斗、日和は?」






日和がいなくなったことに気づいた木乃実は桐斗に行方を聞いた。






「日和の彼氏が来て、出ていった」






あまりの衝撃的な出来事に桐斗は呆然とし、その場を動けなくなった。






「日和って彼氏いたんだ」





木乃実は桐斗に比べて平然としている。






日和を連れ出した白矢はようやく足を止めて、手を離した。






「はぁはぁ。疲れた..」






「ごめん。早く一緒になりたくてつい」






「いいよいいよ。そういえば、みかっちたちは来てないの?」






「あの3人は補習。この前のテストがやばかったらしくて。ほんとは一緒来る予定だったんだけど」






「あはは。相変わらずなんだね」






みかっち、つーちゃん、りーちゃんファイト!心の中で応援する日和。






その応援が届いたのか、同じ頃、補習を受けている美華たちはくしゃみをしていた。






「それより、さっきの男誰?なんか中原のこと、名前で呼んでいたけど」
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