【完】好きだからそばにいるんだよ
「あれだけ頑張ったのにさー。3人揃って、あと少しのところで1教科ずつ赤点って....」





「美華は化学、凛は英語。私は数学...」






「「「はぁ....」」」






「「「くしゅん!」」」





ため息をつき終わったら次はくしゃみが出た3人。それは日和たちが噂をしたものだった。





「ねぇ、あの時のアイツの顔見た?」






「アイツ?あぁ、白矢くんね。めっちゃ嬉しそうだったよね」






「あたしも見たよ。1人で日和に会えて嬉しいって顔に出てたもん。てか、紬が白矢くんもアイツと呼ぶなんて、めっちゃ怒ってるな....」







「そりゃそうだよ。1人だけ日和に会えるなんて羨ましい。でも美華。見てみな、凛の方がやばいから」







紬に言われて凛の方を見た美華。そこには負のオーラが全身を包んでいる凛の姿があった。





「暗い...」






その姿に引く美華。凛はそれに気づかず、ブツブツと言いながら、ノートに何かを書いていた。






「私を差し置いて1人だけ日和に逢いに行くなんてずるい。ずるすぎるよ。1人で行ったからには、キスくらいはしたんでしょうね?日和泣かしたらまじ、許さない...!」

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