地味子な私が猫被りな御曹司と無表情な同級生に溺愛されています。
私は自覚した途端、急に恥ずかしくなってしまった。
「あ~!真彩の顔が赤くなってる~!乙女だね…」
「うぅ~からかわないでよ…」
「ごめんね~!反応が可愛くって!それで?華杉くんと付き合うの?」
「……えぇ!?」
「あれ?付き合わないの?」
「な、なんでそうなるの!?」
た、確かにドキドキしたけど…まだ好きって訳じゃないと思うし…。助けてもらって吊り橋効果?的なものだと思うし…。こ、これって好きってことなの?……あれ?でも私…あの人にもドキドキしたことある。
「凛ちゃん…他の人にもドキドキしたよ?」
「誰!?ま、ま、まさか神谷!?」
「ち、違う!」
なんで神谷くんが出てくるの?
「こ、婚約者の人…だよ。」
言ってて恥ずかしい…。まだ慣れないな~
「あ~。なるほどね!」
「分かったの?」
二人にドキドキする理由が。
「真彩はまだ二人を意識し始めたばっかりなんだよ。」
意識…
「あ~。例えば、植物で言う芽が出た状態?それが花になったら恋になる!」
芽が出た状態…
「どっちの芽が先に開花するか見物だね~」
「そんな他人事みたいに言わないでよ~」
「ごめんって!でも言ったでしょ?何でも言ってねって!またなんかあったら聞いてあげるし!」
「凛ちゃん…」
私は凛ちゃんの成長に感動した。
「真彩?」
…?誰?
私が声のした方に振り返るとそこに居たのは─