地味子な私が猫被りな御曹司と無表情な同級生に溺愛されています。
振られたことよりもちーくんにそう思われてる方が苦しくて…
「ちーくん。私…ちーくんを好きなの…やめますから。」
そう言った私の声はすごく震えていたと思う。
「ちーくん。頑張ってくださいね…」
私は今できる精一杯の笑顔で笑って教室から飛び出した。
最後…ちゃんとちーくんの顔、見れなかったな。…少しは寂しいとか…思ってくれてるのかなぁ…
振られたのにバカみたい。こんなにもちーくんの存在は私の中で大きかったんだ……
「苦しいなぁ…」
私は小さな声で呟いた。
走って…走って…私は公園にいた。小さな頃、ちーくんとよく遊んだ公園。
「ちー…く…っ…」
私は声を押し殺して泣いた。
痛いなぁ。涙と一緒にこの気持ちも流れてくれたら…楽なのに。
ちーくん…ちーくん…
優しくて、かっこいい彼に振られてしまった私は、きっと次の恋をするまで時間が掛かってしまうのだろう。
私は公園のベンチで泣き疲れてそのま
ま眠ってしまった。