地味子な私が猫被りな御曹司と無表情な同級生に溺愛されています。
「お、お兄さんも休みの日ぐらいゆっくりしたいんじゃない?」
「いやいや~。いつも暇暇~って言っててうるさいし~。あと、いいの?断っちゃって!」
えぇ?
「このままじゃ、4日間ヤバいよ?」
あーーーー…
「よろしくお願いします。」
気づくと私はそう言って頭を下げていた。
「頼んでやるよ~」
はぁ!やってしまった…!断るつもりだったのにぃ!家事全般出来るという条件も魅力的で…。うわぁ~!うぅ~…。仕方ない。お兄さんには家にあったプリンをあげよう。これが私からのせめてものお礼だよ~。(高級プリン)
そんなことで脳内会議していると
「あ!もっし~!お兄ちゃん?」
凛ちゃんが目の前で電話をし始めた。
「友達がさ~家事できなくて……うん!4日間!……うん。いいじゃん!暇なんでしょ?………おけー!言っとくねー。はーい。」
凛ちゃんが電話をし終えると
「いいよーだって!よろしくお願いしますって言ってたよ~!」
行動、早くないですかね?
「あ!それで~、泊まりの方がいいの?」
……泊まり?とまり?TOMARI?
私の中には天使と悪魔が出てきた。
『準備するの面倒くさい~!やることだけやってもらって帰ってもらえば良くな~い?』
『ダメだよ!わざわざ休みなのに家から足を運んで来てくれるんだよ?おもてなしぐらい出来ることをしないと失礼だよ!』
ぐぬぬ……うぅ~……
「……客間に泊まってもらうことにするよ。」
私の脳内で天使が勝った。